ごみ捨ての時間

私は17年前に結婚し、韓国に嫁ぎました。婚約中に長男を妊娠したため、旦那さんと二人きりのいわゆるラブラブ新婚生活というものはなく、いきなり乳飲み子を抱えての新婚海外生活のスタートとなりました。

 

その後1年半置きに赤子を授かり、結婚3年目には子供3人という状態に。

3歳、1歳半、0歳の3人を外国で育てるのは大変でした。まだぎりぎり20代だったので若さで乗り切った感じです。でも、毎日毎日の家事育児。韓国語も満足に話せず、母も日本なので助けを求められず、かなりしんどい日々でした。けっこう旦那さんとも喧嘩しました。離婚して子供連れて帰国しようと何度考えたことか。

そんな気が狂いそうな日々の中、唯一ほっと一息つくことができたのは、夜、ごみ置き場にごみを捨てに行く時。その時だけは、正々堂々と子供達を旦那さんに見てもらって一人で外に出ることができました。ただ数分の夜の外出。

いつも、その時だけは、昔の自分に戻れるような、穏やかな気持ちになれたのを覚えています。

 

そんな赤子達も今は中高生になり、私が気が狂いそうになることもなくなりました。

それでも、やっぱり一日の終わりにごみ出しをする時は特別で、なんともいえない安堵感を感じてしまいます。

ほっと夜空を見上げたり、冷たい夜風を感じたり。私の大切な時間です。

 

もやもやファミリーナイト@高校

昨晩は子供たちの通う高校で夜、Family Nightなるイベントがありました。

中華料理(Panda Express)が無料でふるまわれつつ、大学進学に関する情報がいただけるということで、真ん中の娘二人(15歳と13歳)を連れて行ってまいりました。

 

夜6時スタートだったので、いつものように10分ほど前に到着。

この『ちょっと前に到着』というのが、家族からいつもブーイングが出ます。

無駄に早く着いた!と文句を言われるのです。

でも私は遅刻するのが本当に嫌なので、必ず約束の時間より早く到着するようにしています。そいういう性格なので、もうこればかりは仕方ありません。家の時計も全部5分ずつ早めています。そうしないと不安になるのです。

 

到着するとすでに食事の列が!やはりみなさん中華目当てに集まったのでしょうか。

期待していなかったえび料理(大好物)まであり、なぜかメキシコ飲料もふるまわれ、けっこう満足。

 

食事の後は別室に行き、9年生10年生向けのガイダンスを聴講。

高校卒業後のアドバイス、キャリアの選び方など、有益な情報をいただきました。

 

と、ふと後ろの席に座っているはずの娘二人の方を見ると、なんと二人とも机に突っ伏して寝ていたのです!!!

 

ありえない!!!会場でも寝てるのはうちの娘たちだけ!

あまりのやる気のなさに、悲しさと怒りがこみ上げてきました。

 

自分の人生なのに、いつも他人事のような娘たち。

特に15歳の長女は人とかかわるのがめんどうなようで、いつも周囲にバリアのようなものを張って

人をよせつけようとしません。そのくせ、家では姉妹二人でものすごく楽しそうにしています。

 

これはコロナ禍の影響もあるかなとは思っています。2020年3月から2022年まで、ずっと自宅でオンライン学習をしていた子供たち。特に娘二人はちょうど10歳と12歳からの2,3年を特殊な環境で過ごしたことになります。学校の友達とかかわらなかった分、姉妹の結束がものすごく強固なものになりました。

 

今も学校にはほとんど友人はいないようです。友達を作るのがめんどうくさいとのこと。姉妹同士の方が気も使わなくて楽なのでしょうか。

 

同い年の友人がいないせいか、将来についても語り合う機会もないようで、いったい何を考えているのかさっぱりわかりません。長女はこの秋高校3年生(日本の高校2年生)になります。将来のこと、考えないといけない時期が来ているのではないでしょうか。

 

ファミリーナイト、いろいろためにもなりましたが、心の中はなんだかもやもやしています。

 

オンライン英語 レッスン8

本日のレッスンは語彙。

 

今日紹介された語彙は既知のものがほとんどでしたが、アクセントや発音があいまいなものが多かったので、いい復習になりました。

 

1. cognitive

=related to learning or knowing things or conscious intellectual activity

アクセントは最初の音節 cognitive

 

2. analytic

=related to logic and reasoning

最初のaと二つ目のaは母音の音が違うので注意。

 

3. celestial

=related to the sky or outer space

 

4. excel (verb)

To excel at a subject or activity means to be very good at it.

Jane excels at playing the piano.

 

5. keen (adj)

If someone is keen, they are intelligent.

Keenは普通はkeen on somethingで、~に熱心な、というような意味で使われることが多いですが、今回は知的、賢い、という意味で紹介されていました。

 

6. mythology

神話、という意味ですが、こちらは意味は知っていたものの発音がおかしかったようです。私の発音だと、me-thology(ミソロジー)のように聞こえると指摘されました。Meだから、『自分学』みたいな意味に聞こえると(笑) 

Withの発音のときに使うiの音と同じように発音してと言われました。

あえてカタカナ書きするなら、メソロジーという方が近いかもと思いました。

 

今回は読解自体はとても簡単でしたが、やはりちょっとした母音の発音の違いが苦手なことを再認識。たぶん勘違いして発音している言葉がたくさんあるのでしょう。少しずつ直していきたいと思います。

 

 

 

 

 

エイミーの話 ④

エイミーの話③からの続きです。

 

「どうしたの?」

私はそう次女に尋ねました。

 

次女はしばらくの沈黙の後、ぽつりぽつりと何が起きたか話し始めました。

 

「エイミーが授業中に痙攣を起こして倒れて救急車に運ばれた。エイミーは私が大嫌いだって。私のせいでエイミーは痙攣を起こした!私のせいだ!!私がエイミーを見捨てたからだ!!」

 

次女は家につくなり大泣きし始めました。

エイミーの件は完全に自分のせいだと思っているのです。

 

私はエイミーの件は次女のせいではないことを何度も伝えました。

けれども次女は、精神が不安定な友人を見捨てて追い込んだのは自分だと言って聞きません。エイミーは以前自殺未遂も起こしているようで、今回も死んでしまったらどうしようとパニックいなっていました。

どうしたものかと途方にくれていると、ちょうど長女が高校から帰宅しました。

 

その後は長女に代わってもらい、次女の話を聞いてもらいました。

 

しばらくすると次女もだいぶ落ち着いた様子になりました。

長女は、「痙攣で救急車に運ばれるなんて、そんなの異常事態!そして悪いのはエイミーのお父さんだよ!〇〇のせいじゃないって!」と明るく笑い飛ばしてくれました。

 

次女も、エイミーの件は自分のせいではないと考えてくれました。

こういうとき、兄弟姉妹というのはとても頼もしいものですね。本当に助かりました。

 

エイミーがこんな風になってしまったのは、家族がいるのに罪を犯して服役するはめになった彼女の父親の責任です。会ったこともないしどんな人間かもわかりませんが、同じ親として、彼に怒りさえ覚えてしまいます。

 

次の日、どうやらエイミーは薬の過剰摂取で痙攣を起こし搬送されたとうことがわかりました。直前にSNSにエイミーのそのような書き込みが見つかったそうです。こちらでは薬の過剰摂取をOD(Overdose)と呼んでいるようです。(若者のスラングかも?)

 

次女の友達がエイミーに連絡したところ、全く意味不明の内容ですが、一応返信はあったとのこと。意識は取り戻したようで、次女もほっとした表情でした。

 

これをきっかけに、エイミーの家族が彼女のことをきちんと守ってくれたらいいのですが、どうなのでしょうか。正直あまり期待はできないかなとも思います。もしそのような家族だったら、ここまでひどくなる前にきっと何かしら手を打っていてくれていたと思うからです。

 

どうすることがエイミーにとっていいのでしょうか。また次女が彼女と仲直りしても、同じことの繰り返しだと思うのです。エイミーが変わらなければ、彼女はこのような生き方しかできない人間になってしまいます。せっかく生まれてきたのに、そんなのかわいそうすぎます。

 

これからエイミーが回復して学校に戻ってきたら、また何かあるかもしれませんが、次女と一緒にこの問題を解決していかなければ、と思っています。

 

 

 

 

エイミーの話 ③

エイミーの話②からの続きになります。

 

「私がエイミーを捨てたから、彼女はもっと苦しんでいる。」

 

そうやって次女は自分を責め始めました。

 

 

 

そしてある日、学校に救急車が来る事態が発生したのです。

 

次女はエイミーとは違うクラスで授業を受けていたので直接目撃はしていませんが、

これは別の友達から聞いた話です。

数学の授業中にテストを受けていたエイミーは突然痙攣を起こし、そのまま床にひっくりかえって倒れてしまったそうです。

彼女は痙攣がおさまらなかったのでそのまま救急車に乗せられて病院に搬送されました。

 

けっこうな騒ぎになったようで、人だかりができていたそうです。次女も何事かと彼女の教室に向かい、搬送されたのがエイミーだと知ったのです。それを教えてくれた友達はこのように続けたそうです。

" By the way, she hates you."

「話変わるけど、エイミーは〇〇(次女の名前)が大っ嫌いだって。」

 

エイミーが痙攣で救急搬送されたこと、エイミーが次女のことを大嫌いだと言っていたといわれたこと。この二つが次女には相当こたえたようです。

 

その日、お昼過ぎに次女から具合が悪いので早退したいから迎えに来てくれと連絡がありました。

 

声の調子から、学校で何かあったな、というのはすぐわかりました。

迎えに行くと次女は泣いていました。

 

 

次に続きます。

 

エイミーの話 ②

エイミーの話①からの続きになります。

 

エイミーからの強い束縛を負担に思い始めた次女。

二人の関係もだんだん険悪なものになっていったようです。

 

思い悩んだ挙句、次女はエイミーに、友達をやめることを伝えました。

彼女の束縛が負担になってきてることを簡単に説明し、さようならを伝えたそうです。

もう少しつっこんで丁寧に説明すればエイミーにもわかってもらえたのかもしれませんが、表面的なことしか説明しなかったため、エイミーは次女に捨てられたとかなりショックを受け、そのショックは怒りに変わりました。

 

それ以来、学校でもすれ違えばにらまれ、SNSではイニシャルを使ってはいるものの、次女のイニシャルを出して彼女を攻撃しています。次女に関する動画を300本近くアップしているとのこと。次女が動画に出ているわけではなく、次女に対する憎しみの感情を彼女が動画内で吐き出しているようです。見る人がみれば、だれのことを言っているのかはすぐわかると思います。

 

その話を聞いて、エイミーの心の闇を間近に見た気がしました。

 

中学生の女子にとって、だれかと仲良しになったり、絶交して別のグループに入ったり。

そんなことはとてもよくあること。私自身も中学生の時は色々ありました。でも、みんななんとかうまくやりすごしているのだと思います。

 

ところがエイミーは次女と絶交して以来余計に心が不安定になっていったようです。

実際にSNSに、食べ物がよく食べられないこと、夜寝ることができないことを綴っていたようです。

 

そんな情報が耳に入ってくる中、次女は罪悪感を膨らませていました。

 

「私がエイミーを捨てたから、彼女はもっと苦しんでいる。」

 

次回に続きます。

 

 

 

 

エイミーの話 ①

本日は次女の友人の話になります。

 

次女は現在13歳。こちらの中学3年生です。(アメリカだと8年生)

 

次女の性格は、基本的にはおとなしく、がんがん意見を言う方ではありません。

若干心が人より繊細なところがあり、ちょっとしたことにすごく驚いたり感動したり、泣いたり怒ったりします。

共感力が高く、困っている人を見るとつい助けてあげたくなるようです。

 

そんな彼女ですが、こちらの中学校に転校してきてから、なかなか仲良しのお友達ができませんでした。13歳で新しい学校はやっぱり大変です。そんな中、いつも話に出てくるお友達ができました。名前はエイミー(仮名)。同い年の白人の女の子です。

娘はエイミーと仲良くなると、よく家でエイミーの話をしてくれました。

 

始めは次女にも仲良しの友達ができたのだと私もうれしかったのですが、色々話を聞いていくと、「ん?」と思うような点がいくつか出てきたのです。

 

 

まずは彼女の家庭環境。

 

お父さんは罪を犯し現在塀の中にいます。(なんの罪で服役中かはわかりません。)

エイミーのお母さんとお姉さんとおばあさんは、お父さんが逮捕された後住む家をなくしてしまい、仕方なくお父さんの兄弟、つまりエイミーのおじさんの家に居候せざるを得なくなりました。

このおじさんも曲者。なんでおれがこいつらと同居しないといけないんだ、という態度で、かなり横柄な態度をとっているようですが、彼を怒らせると住む家がなくなるため、エイミーたちは耐えているようです。次女の話によると、エイミーが友達からもらった誕生日プレゼントもおじさんに捨てられてしまったとのこと。

 

エイミーは裸足で家を飛び出したこともあるそうです。

家出も経験しています。よほど家が安心できる場所ではないのだと思います。

それはそうですよね、、、。

 

お母さんとエイミーの親子関係も希薄なようです。

おそらく幼少期から今に至るまで、エイミーは両親からの愛情を十分に受けずに育ってきているように推測されます。

 

このような環境で成長すると、親以外の誰か、例えば友達や恋人に、過度に依存するようになります。そうやって愛情に飢えた心を満たしているのではないでしょうか。

 

エイミーも、次女に対して強い愛情を求めていたようで、次女がほかの友達と話したり仲良くしたりするのをとても嫌いました。嫉妬心がひどかったようです。

恵まれない家庭環境で育ったエイミーに幸せになってほしいと、次女は色々気を使っていたようですが彼女の束縛はエスカレートしていったようで、だんだん次女もエイミーと友達を続けるのが苦痛になってきていました。

 

次回に続きます。